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日本シリーズで物議を醸したアナウンサーの実況。スポーツ実況は「中立」「公平」であるべきなのか?

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開始:2023/11/21 11:30終了:2023/12/31 23:59

日本シリーズで物議を醸したアナウンサーの実況。スポーツ実況は「中立」「公平」であるべきなのか?

大阪を拠点に芸能ライターとして活動。お笑い、テレビ、映像、音楽、アイドル、書籍などについて独自視点で取材&考察の記事を書いています。主な執筆メディアは、Yahoo!ニュース、Lmaga.jp、Real Sound、文春オンライン、週刊新潮、週刊女性PRIME、サイゾー、SPICE、ぴあ関西版、gooランキング、ほか。

阪神タイガースの38年ぶりの日本一で2023年のシーズンが終わった、日本のプロ野球。
どの試合も見どころがたくさんあり、野球ファンを熱中させた同シリーズ。
ただ、11月1日に阪神甲子園球場でおこなわれた第4戦の生中継の実況を担当した男性アナウンサーの発言が物議を醸した。

目次「中嶋監督、満塁策失敗!」の実況に視聴者が不快感「贔屓実況」を放送局独自のものとしておもしろがれないか?ネット配信もあったが視聴者には実況の選択肢が与えられなかった

「中嶋監督、満塁策失敗!」の実況に視聴者が不快感

3対3の同点で迎えた9回裏。
攻撃の阪神タイガースは、1死3塁でサヨナラ勝利のチャンス。
ここで対戦相手のオリックス・バファローズは、中嶋聡監督の指示で打者2人を申告敬遠して満塁策をとった。
しかし阪神タイガースの主砲・大山悠輔選手が安打を放って阪神タイガースが勝利を飾った。
そのとき、男性アナウンサーは「中嶋監督、満塁策失敗!」と叫んだ。
この言葉が、必死に戦ったオリックス・バファローズや中嶋聡監督へのリスペクトが欠けているとされた。

X(旧Twitter)でも不快感を示す投稿が目立ち、トレンド入りもした。
ちなみに同試合の男性アナウンサーの実況は、野球ファンから見るとお世辞にも「うまい」「聞きやすい」というものではなかった。
解説を担当した元プロ野球選手の高橋由伸さん、赤星憲広さん、ゲスト解説の福岡ソフトバンクホークス・和田毅選手に対してはプレーにおける技術面や戦略面について有意義な質問がされず、どちらかというと選手たちの心理状態の質問ばかりが投げかけられた。
なにより、目の前で起きるプレーばかり追いすぎて、いや、そのため、解説者に質問を振ったにもかかわらず、少しでもプレーが動くと話が遮られ、話題が宙ぶらりんになる場面が多数見られた。

さまざまな部分を見ても、プロ野球の実況技術の水準としては「高い」とは思えなかった。
ただ試合中、SNSで目立っていたのは、男性アナウンサーが阪神タイガースを贔屓して実況しているのではないかという視聴者の声だった(一部では「オリックス・バファローズを贔屓している」との意見もあった)。
たしかに「中嶋監督、満塁策失敗!」という言葉のチョイスを含めても「阪神贔屓」と受け取られておかしくはない。
またこの男性アナウンサーは、以前より阪神タイガースのファンであると言われている。
さらに男性アナウンサーは「オリックス・バファローズ」のことを「オリックス・バッファローズ」と呼び間違える失態もやらかした。
そういったことから余計に「阪神タイガースに肩入れをしている実況」と言われていたのではないか。

「贔屓実況」を放送局独自のものとしておもしろがれないか?

ここで議題に挙げたいのが「実況者は絶対『中立』『公平』であるべきなのか」ということ。
第4戦の全国中継を担当し、男性アナウンサーも在籍している大阪の読売テレビは、日本テレビ系列であるため読売ジャイアンツの関連局。
ただ読売テレビのニュース番組などは、読売ジャイアンツよりも阪神タイガースに関する報道の方が断然多い。
つまりそもそも“トラ局”である。
ちなみに大阪のテレビ局はすべて阪神タイガース色が濃い。
これが関西のスポーツ報道の実情だ。
あとテレビ局や番組だけではく関西全体のムードとして、兵庫本拠地の阪神タイガースと大阪本拠地のオリックス・バファローズとの「関西ダービー」ではあったものの、やはり阪神タイガース寄りの雰囲気が感じられた。
このムードはもう、関西の気質としか説明できない。
今回の実況も、そういった大阪のテレビ局特有のノリが自然と出てしまったのかもしれない。

セ・リーグとパ・リーグの王者がぶつかり合う日本シリーズであり、しかも「関西ダービー」という同地方のチームが戦うという構図上、テレビ中継の際は「中立」「公平」がより望まれる。
それでも、“トラ局”という放送局が持つ特徴は完全に消し去るべきだろうか。
明らかな肩入れや贔屓は問題かもしれないが、そのテレビ局のオリジナリティとして認めるべき余地はないものだろうか。
たとえばこれが完全な“トラ局”でお馴染みのサンテレビだったら「サンテレビだから仕方ない」と逆におもしろがられていたかもしれない。

ネット配信もあったが視聴者には実況の選択肢が与えられなかった

ただやはり、オリックス・バファローズのファンからすれば「いやいや、それは許さん」となる。
プロ野球自体のファンも、どちらかに偏った実況や中継は見づらい。
なにより今回の実況の大きな問題点は、日本シリーズ第4戦は地上波以外ではHulu、TVerでネット配信されていたが、いずれも同様の男性アナウンサーが実況をしていた部分だ。
テレビ中継に副音声があれば救いにもなったが、それもなかった。
つまり視聴者には、選択肢や逃げ道が一切与えられていなかったのだ。
偏りのある実況を「放送局独自のもの」としておもしろがれるのも、現代の多チャンネル性が生かされた上でのこと。
それがなければ、視聴者によってはイラ立ちでしかない。

筆者個人は、放送局独自の実況内容は過度でなければあっても良いとは思う。
その先に、侍ジャパンをはじめとする国際スポーツにおける日本代表戦への贔屓実況・贔屓解説もあるからだ。
ただそれらが成立するのは、「中立」「公平」な内容を伝えることができるスキルがアナウンサーに備わった上でのもの(もちろん相手に関する知識なども)。

その点でも日本シリーズのような試合の場合は特に、アナウンサーがスポーツ実況を学び直す機会を作ったり、放送局が実況者を厳選したりする必要があるのではないか。
今回物議をかもした日本シリーズ実況をきっかけとして、テレビのスポーツ実況の「中立性」「公平性」について広く意見と募りたい。

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投票結果

投票数:53
テレビのスポーツ実況は絶対に「中立」「公平」であるべき37.7%
少しは偏った実況も「おもしろい」と思える30.2%
完全に偏った実況があっても良い15.1%
アナウンサーによる実況は不要11.3%

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